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お葬式(お通夜/告別式)に相応しい服装【迷わないための完全ガイド】

2025.03.13
(更新:2025.03.14)
お通夜・葬儀・告別式

はじめに
「服装のマナーは故人への敬意」
お葬式は、故人との最後の別れを告げ、冥福を祈る大切な儀式です。服装は、故人への敬意を表すだけでなく、遺族や参列者への配慮も示すもの。失礼のないよう、適切な服装を選びたいものです。この記事では、お葬式やお通夜、告別式にふさわしい服装について徹底解説します。

1. 葬儀における服装の重要性

葬儀は、故人との最後の別れを告げ、その人生を偲ぶ厳粛な場です。参列する私たちの服装は、故人への敬意と感謝の気持ちを表現する大切な要素となります。 ふさわしい服装を選ぶことは、遺族への配慮を示すことにもつながります。悲しみに暮れる遺族にとって、参列者のマナーは心の支えとなるものです。失礼な服装は、遺族をさらに悲しませることにもなりかねません。 では、葬儀の場にふさわしい服装とはどのようなものでしょうか? 基本は、黒を基調とした控えめな服装です。男性は黒のスーツ、女性は黒のアンサンブルスーツやワンピースが一般的です。しかし、地域や宗派、季節によって、服装のマナーは異なります。 次の章から、具体的な服装の選び方について詳しく解説していきます。

2.これさえ押さえればOK!:お葬式の服装の基本

男性の服装

男性の葬儀の服装の基本は、黒無地のスーツです。ダークグレーや濃紺のスーツも、光沢のないものであれば許容されます。シャツは白無地、ネクタイは黒無地が基本です。靴は黒の革靴、靴下も黒無地を選びましょう。 アクセサリーは結婚指輪以外は控え、時計も付けるのであればシンプルなデザインのものにしましょう。髪型は清潔感のある短髪が好ましく、髭も剃っておくのがマナーです。

女性の服装

女性の葬儀の服装の基本は、黒のアンサンブルスーツやワンピースです。光沢のない素材を選び、スカート丈は膝下程度が適切です。ストッキングは黒無地、靴は黒のパンプスが基本となります。 バッグは光沢のない黒の布製か革製を選び、アクセサリーは真珠のネックレスやイヤリングなど、控えめなものが良いでしょう。メイクはナチュラルメイクを心がけ、派手なネイルや髪型は避けましょう。

子供の服装

小学生の場合は、制服があれば制服を着用します。制服がない場合は、白シャツに黒や紺のズボンやスカートを合わせましょう。中学生や高校生は、制服または学生服に準じた服装が適切です。 いずれの場合も、華美な装飾や明るい色の服装は避け、落ち着いた雰囲気の服装を心がけましょう。
 

3.お通夜と告別式、服装に違いはある?

お通夜と告別式は、どちらも故人を偲ぶ大切な儀式ですが、服装には若干の違いがあります。

お通夜の服装

お通夜は、本来、故人の家族や親族が夜通し故人のそばに付き添い、別れを惜しむための儀式でした。そのため、近年では、告別式よりもややカジュアルな服装も許容される傾向にあります。 男性の場合、ダークスーツに白シャツ、黒ネクタイが無難ですが、地味な色のシャツやネクタイでも問題ありません。女性の場合も、黒のアンサンブルスーツやワンピースが基本ですが、地味な色のスー

告別式の服装

告別式は、故人との最後の別れを告げる儀式であり、お通夜よりも格式高い服装が求められます。 男性は、黒無地のスーツに白シャツ、黒ネクタイが基本です。女性は、黒のアンサンブルスーツやワンピース、または黒の和服が適切です。アクセサリーは真珠のネックレスやイヤリングなど、控えめなものを選びましょう。

共通の注意点

お通夜、告別式ともに、殺生を連想させる毛皮や革製品、光沢のある素材、派手な色の服装は避けましょう。また、露出の多い服装やカジュアルすぎる服装もふさわしくありません。 迷った場合は、喪服を着用するのが無難です。喪服は、故人への敬意を表すだけでなく、遺族や他の参列者への配慮を示すことにもつながります。

4.喪服には種類がある!それぞれの違いと選び方

喪服は、格式の高さとデザインによって、正喪服、準喪服、略喪服の3種類に分けられます。それぞれ適切な着用シーンが異なりますので、状況に合わせて選びましょう。

1.正喪服

正喪服は、最も格式が高い喪服であり、葬儀・告別式において喪主や遺族が着用します。
 
女性の正喪服
和装: 黒無地の着物に、黒共帯、黒帯揚げ、黒帯締めを合わせます。五つ紋付きが正式ですが、三つ紋や一つ紋でも問題ありません。
洋装: 黒無地のアンサンブルスーツやワンピースが一般的です。光沢のない素材を選び、膝下丈のスカートが好ましいとされています。
 
男性の正喪服
和装: 黒羽二重の着物に、仙台平の袴を合わせます。
洋装: 黒無地のスーツに、白シャツ、黒ネクタイを合わせます。

2.準喪服

準喪服は、一般の参列者が着用する最も一般的な喪服です。
 
女性の準喪服
和装: 黒紋付の着物に、色紋付の帯を合わせます。
洋装: 黒無地のアンサンブルスーツやワンピース、またはブラックフォーマルワンピースが一般的です。正喪服よりもデザインに幅があり、アクセサリーも控えめであればパールなどが許容されます。
男性の準喪服
和装: 濃いグレーなどの地味な色の着物に、羽織を合わせます。
洋装: 黒無地のスーツに、白シャツ、黒ネクタイを合わせます。

3.略喪服

略喪服は、三回忌以降の法事や、親族以外の葬儀に参列する場合に着用します。
 
女性の略喪服
・和装: 黒以外の地味な色の着物に、名古屋帯や袋帯を合わせます。
・洋装: 黒、グレー、紺などの地味な色のスーツやワンピース、アンサンブルなどを着用します。光沢や装飾は控えめにするのがマナーです。
 
 
 
 
男性の略喪服
・和装: 濃いグレーなどの地味な色の着物に、羽織を合わせます。
・洋装: 黒、グレー、紺などの地味な色のスーツを着用します。ネクタイは黒無地以外でも、地味な柄であれば問題ありません。
 
 
洋服と和服の選び方
喪服には、洋服と和服の2種類があります。一般的には、年齢や状況に応じてどちらを選んでも問題ありません。 和服は、格式高い印象を与えるため、年配の方や親族が着用することが多いです。一方、洋服は動きやすく、幅広い年齢層に受け入れられています。 どちらを選ぶか迷った場合は、周りの人に相談したり、葬儀社にアドバイスを求めるのも良いでしょう。

5.地域や宗派による服装の違い

葬儀の服装は、地域や宗派によって異なる場合があります。

都会と地方

都会では、比較的自由な服装が許容される傾向にありますが、地方では、より伝統的なマナーが重視されることがあります。特に、親族や故人と親しかった間柄の場合は、黒の礼服を着用することが望ましいでしょう。

仏式

仏式の場合、黒を基調とした服装が一般的です。男性は黒のスーツ、女性は黒のアンサンブルスーツやワンピースが基本となります。数珠は宗派によって形が異なりますので、事前に確認しておきましょう。

神式

神式の場合、白を基調とした服装が一般的です。男性は白シャツに黒のスーツ、女性は白の着物やワンピースを着用します。数珠は不要ですが、神式用の袱紗を用意しましょう。

 

キリスト教式

キリスト教式の場合、黒または地味な色の服装が一般的です。男性は黒のスーツ、女性は黒のアンサンブルスーツやワンピースを着用します。数珠は不要ですが、聖書を持参すると良いでしょう。

その他の宗派

その他の宗派でも、黒や地味な色の服装が基本となります。宗派によって独自の作法がある場合もありますので、事前に確認しておくことをおすすめします。 迷った場合は、喪服を着用するのが無難です。葬儀社や詳しい人に相談するのも良いでしょう。

6.季節ごとの服装マナー

葬儀は季節を問わず行われるため、気温や天候に合わせた服装選びが大切です。

春(3月~5月)

春は、寒暖差が大きい季節です。日中は暖かくても、朝晩は冷え込むことがあります。男性は、春物のスーツに薄手のインナーを合わせ、必要に応じてコートやジャケットを羽織りましょう。女性は、春物のアンサンブルスーツやワンピースに、ストールやカーディガンを羽織ると良いでしょう。

夏(6月~8月)

夏は、高温多湿になるため、通気性の良い素材の服装を選びましょう。男性は、夏用の薄手のスーツや、吸湿速乾性のあるシャツを選びましょう。女性は、薄手のワンピースやアンサンブルスーツ、または絽や紗などの涼しげな素材の和服がおすすめです。

秋(9月~11月)

秋は、比較的過ごしやすい季節ですが、朝晩は冷え込む日もあります。男性は、秋物のスーツに、必要に応じてベストやカーディガンを合わせましょう。女性は、秋物のアンサンブルスーツやワンピースに、ジャケットやストールを羽織ると良いでしょう。

冬(12月~2月)

冬は、寒さが厳しいため、防寒対策をしっかりとして葬儀に参列しましょう。男性は、冬用の厚手のスーツに、コートやマフラーを着用しましょう。女性は、冬用のアンサンブルスーツやワンピースに、コートやストール、タイツなどを着用し、暖かくしましょう。 どの季節でも、重ね着をして温度調節できるようにしておくと安心です。また、葬儀場は冷房が効いている場合もありますので、羽織るものを持参すると良いでしょう。

7.知っておくと安心、その他の注意点

喪服のレンタルサービス

突然の訃報で喪服の準備が間に合わない場合は、喪服のレンタルサービスを利用するのも一つの方法です。葬儀社によってはレンタルサービスを行っている場合もありますので、事前に確認しておくと安心です。

妊娠中の服装

妊娠中の場合は、お腹を締め付けない、ゆったりとした服装を選びましょう。黒や紺などの地味な色のワンピースやマタニティウェアであれば、失礼にはあたりません。体調を考慮し、無理のない範囲で参列することが大切です。

急な訃報への対応

急な訃報で喪服の準備が間に合わない場合は、地味な色のスーツやワンピースなど、できるだけ落ち着いた服装で参列しましょう。黒のネクタイやストッキングがない場合は、紺やグレーのものでも代用できます。 また、香典の準備が難しい場合は、後日改めて持参する旨を伝えれば問題ありません。

8.よくある質問

Q1: 平服指定の場合、何を着ればいいですか?

A1: 平服指定の場合でも、ジーンズやTシャツなど、カジュアルすぎる服装は避けましょう。男性は、地味な色のスーツやジャケット、チノパンなどが適切です。女性は、落ち着いた色のワンピースやアンサンブル、ブラウスとスカートの組み合わせなどが良いでしょう。
 
Q2: アクセサリーはどこまでOKですか?

A2: 結婚指輪以外のアクセサリーは、基本的に控えるのがマナーです。真珠は許されますが、一周忌までは避けた方が無難です。
 
Q3: 突然の訃報で喪服がない場合はどうすればいいですか?

Q3: 突然の訃報で喪服がない場合はどうすればいいですか?
 

9.まとめ

お葬式の服装は、故人への敬意と感謝の気持ちを表現するために重要な要素です。この記事では、全葬連の情報を参考に、迷いがちな葬儀の服装について解説しました。
 
基本は、黒を基調とした控えめな服装です。男性は黒のスーツ、女性は黒のアンサンブルスーツやワンピースが一般的ですが、お通夜ではややカジュアルな服装も許容されます。
 
喪服は、正喪服、準喪服、略喪服の3種類があり、格式や着用シーンによって使い分けます。和服か洋服かは、個人の状況や好みに合わせて選びましょう。
 
地域や宗派、季節によっても服装のマナーは異なります。都会よりも地方の方が厳格な場合が多く、宗派によって白を基調とした服装が求められることもあります。季節に合わせて素材や防寒対策も考慮しましょう。
 
喪服の準備が難しい場合は、レンタルサービスの利用や、地味な色の服装で代用することも可能です。
 
葬儀は、故人を偲び、遺族を慰める場です。この記事を参考に、適切な服装で参列し、故人との最後の別れを価値あるものにして頂ければと思います。

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