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葬儀・告別式:お葬式と告別式の流れ、重要なポイントを徹底解説

2025.03.25
お通夜・お葬式・ご出棺・精進落としについて

「お葬式と告別式って何が違うの?」「どんな流れで進むの?」
 
突然の訃報での悲しみの中、お葬式への参列が決まったもののどんな服装で行けばいいのか、香典の相場はいくらなのか、焼香の作法はどうすればいいのかなど、疑問や不安を感じていませんか? また、喪主を務めることになったけれど、何を準備すればいいのか、当日の流れはどうなるのか、不安でいっぱいのあなたへ。
 
この記事では、お葬式・告別式に初めて参列する方や、喪主を務めることになった方に向けて、知っておきたい基礎知識やマナーをわかりやすく解説します。 宗派ごとの違いや、失礼のない服装・持ち物、香典の相場、焼香の作法など、安心して葬儀・告別式に参列できるよう、疑問を解消し、準備を進めましょう。

1.葬儀と告別式の違い

「葬儀」と「告別式」は、しばしば同じ意味で使われますが、本来は別の儀式です。
 
葬儀は、故人の冥福を祈る宗教的な儀式です。故人の宗教や宗派によって、読経や焼香など、内容は異なります。
 
一方、告別式は宗教的な意味合いはありません。参列者が故人との最後のお別れを、自由な形式ですることが多いです。 例えば、故人の思い出の品を展示したり、音楽を演奏したり、スライドショーを上映したりなど、故人の人柄を偲ぶ演出が行われることもあります。
 
現代ではこれら2つの儀式が連続して行われることが一般的なため、混同されがちです。 しかし、それぞれの儀式の意味や目的を理解しておくことは、故人を偲び、遺族に寄り添う上で大切なことです。

 

2.葬儀・告別式の種類

葬儀・告別式には、主に次の3つの種類があります。それぞれの規模や形式、費用は異なります。 故人や遺族の意向、予算などを考慮して、適切な葬儀を選ぶことが大切です。

一般葬は、友人、知人、会社関係者など、故人と関係のある人が広く参列する葬儀です。
故人の社会的な繋がりを反映した葬儀でなので、多くの人々が集まり、故人を偲びます。
家族葬は、遺族やごく親しい友人など、限られた人だけで行う葬儀です。
故人と親しかった人たちが、ゆっくりと故人を偲び、お別れをすることができます。近年では家族葬を選択する人が増えています。
社葬は、会社が主催して行う葬儀です。
故人が会社に貢献した人物であった場合や、職務関連で亡くなった場合に行われます。故人の功績を称え、会社の代表者や社員、取引先などが参列します。

3.葬儀・告別式の流れ

葬儀・告別式の流れは、宗教や宗派によって異なりますが、ここでは一般的な流れと、仏教宗派ごとの流れについて解説します。

 


 

一般的な式の流れ

勝見陽一. “第1章 葬儀を執り行う”. 最新版 葬儀・法要・相続の早わかり百科.東京,主婦と生活社,2007,p.64
 
葬儀
1.遺族・参列者入場 : 開式の10分前には受付開始
2.僧侶入堂 : 一同正座・黙礼で迎えます。
3.開式の辞 : 司会者または宗教者によって、葬儀の開始が告げられます。
4.僧侶読経・引導 : 読経や祈祷が行われ、故人の冥福が祈られます。
5.弔辞拝受・弔電紹介 : 通常弔辞・弔電とも3人程度です。
6.僧侶読経 : 読経や祈祷が行われ、故人の冥福が祈られます。
7.遺族・近親者焼香 : 僧侶の読経が続く中、喪主から焼香を始めます。
8.僧侶退堂 : 一同正座で見送ります。
葬儀終了後、20分程度の休憩が取られることが多いです。
 
告別式
1.僧侶入堂 : 一同正座・黙礼で迎える
2.開式の辞 : 司会者または宗教者が開始が告げる
3.僧侶読経 : 読経や祈祷で故人の冥福を祈る
4.会葬者焼香 : 喪主→遺族→一般参列者の順に焼香または献花をする
5.僧侶退堂 : 一同正座・黙礼で見送る
6.閉式の辞 : 司会者または宗教者が終了を告げる

宗派ごとの式の流れ

密教系
密教系のお通夜では、剃髪(ていはつ)や灌頂(かんじょう)など、故人を仏の境地へ導く儀式が特徴です。
焼香は、身・口・意の三業に捧げる意味で3回行います。
 
浄土宗系
浄土宗系のお通夜では、「仏を迎える」「念仏を唱える」「仏を送る」という3段階の構成で、故人を阿弥陀仏の浄土へ導くことを祈ります。
焼香は三宝に捧げる意味で3回行います。
 
禅宗系
禅宗系のお通夜では、5つの読経を中心とした儀式が行われます。僧侶は、死後の世界の闇路を照らす松明に見立てた道具を持つことがあります。
 
浄土真宗系
浄土真宗系のお通夜では、「往生即成仏(おうじょうそくじょうぶつ)」の教えに基づき、故人がすでに仏の浄土へ旅立ったことを偲び、その徳を称えます。
 
日蓮宗系
日蓮宗系のお通夜では、題目を唱え、法華経を読誦して故人の冥福を祈ります。
他の宗派のような授戒の儀式はなく、題目を唱えること自体が戒徳を回向するとされています。

勝見陽一. “第1章 葬儀を執り行う”. 最新版 葬儀・法要・相続の早わかり百科.東京,主婦と生活社,2007,p.64
 
葬儀・告別式の流れや内容は、宗派や地域によって異なる場合があります。事前に確認しておくと、安心して参列できます。 また、葬儀・告別式は、故人を偲び、遺族を慰めるための場です。故人への感謝の気持ちを忘れずに、失礼のないように心がけましょう。

4.葬儀・告別式のマナー

葬儀・告別式は、故人との最後のお別れをする場ですから、故人や遺族に対する敬意と配慮が求められます。 悲しむ中でも失礼のないように振る舞うために、基本的なマナーをしっかりと確認しておきましょう。

喪主の心構え

喪主は、葬儀・告別式の主催者として、参列者への対応や式の進行など、様々なことに気を配る必要があります。
 
席次
祭壇に向かって右側には、遺族が座ります。左側には、世話役代表・世話役、友人・知人などが座ります。
弔電
葬儀当日に届いた弔電にも必ず目を通し、内容や差出人によっては紹介のリストに加えます。

気分が悪くなったら

式の最中に気分が悪くなった場合は、遺族に声をかけ、控え室で休むようにしましょう。

喪主の挨拶

喪主は、普通は出棺の際にあいさつをしますが、規模の大きな式や、火葬が済んでいて出棺が行われない場合などは、葬儀や告別式の最後の場で行います。 参列者へ感謝の気持ちを述べ、故人の生前の感謝を伝えるとともに、今後の遺族への支援をお願いする言葉などを述べます。
 
形式ばった言葉である必要はありません。心を込めて感謝の気持ちを伝えましょう。

会葬礼状と即日返し

告別式の後に、会葬礼状や香典返しを会場の出口で手渡すことがあります。即日返しは、香典の金額に関わらず一律の金額の品物をお返しします。

世話役の仕事

進行係 : 葬儀の進行全般にわたるスケジュールの管理をします。
式場係 : 僧侶や会葬者を案内します。
受付係 : 芳名帳や香典・供物帳、筆記具などを点検し、受付を開始します。
会計係 : 受付係から受け取った香典を記帳、管理します。
車両係 : 駐車場の確保や車両整理、火葬場に同行する人数を確認して、ハイヤーなどを手配します。
接待係 : 僧侶をもてなしたり、精進落としの料理の注文を確認したりします。

5.葬儀・告別式での服装・持ち物

葬儀・告別式に参列する際の服装や持ち物について、詳しく解説します。

服装

葬儀・告別式に参列する際の服装は、喪服が基本です。喪服は、故人や遺族に対する敬意を表すものであり、失礼のないように着用することが大切です。

子ども・学生

小学校低学年まで : 制服、または、黒や紺など地味な服
小学校高学年以上 : 制服、または、喪服に準じた服

持ち物

葬儀・告別式に参列する際に必要な持ち物は、以下の通りです。

これらの持ち物を事前に準備しておき、失礼のないように葬儀・告別式に参列しましょう。

6.まとめ

この記事では、葬儀・告別式の流れ、マナー、服装、持ち物など、葬儀・告別式に関する基礎知識を網羅的に解説しました。 葬儀・告別式は、故人との最後のお別れをする大切な儀式です。悲しみの中にある遺族に寄り添い、故人を偲ぶ気持ちを表す場でもあります。
 
この記事で紹介した情報を参考に、安心して葬儀・告別式に参列し、故人との最後の時間を大切にお過ごしください。

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