お葬式 お役立ち辞典
香典:これで迷わない!香典を郵送する際の注意点と手紙の文例
遠方に住んでいたり、病気や仕事などのやむを得ない事情で葬儀に参列できない場合、香典を郵送するという選択肢があります。 しかし、香典を郵送する際のマナーや手紙の書き方を知らないと相手に不快な思いをさせてしまう可能性も。
この記事では、香典を郵送する際のマナーや注意点、そして状況に応じた手紙の文例を挙げて詳しく解説します。
この記事を参考に、心を込めた香典と手紙を送りご遺族への哀悼の意を伝えましょう。
1.香典を郵送する際の注意点
遠方であったり、病気や仕事などのやむを得ない事情で葬儀に参列できない場合、香典を郵送しても失礼にはあたりません。郵送にあたっていくつか注意点があるので、しっかり押さえておきましょう。
郵送方法

香典は郵便局で取り扱っている現金書留で送ります。
現金書留とは、現金を送るための特別な郵便サービスです。追跡や補償がついているため、安心して利用できます。現金の送付は現金書留を利用するよう法律で定められているので、他の方法では送れません。
現金書留で送る際は、以下の点に注意しましょう。
・新札を入れない : 新札は、事前に準備していたと受け取られる可能性があるため、一度折り目をつけてから包むのがマナーです。
・中袋に金額を記入 : 中袋がある場合は、必ず金額を記入しましょう。中袋がない場合は、香典袋の裏面に記入します。
・関連記事:「香典|香典袋書き方完全ガイド!表書きから金額、渡し方まで徹底解説」
・手紙を同封 : 葬儀に参列できないお詫びと、お悔やみの言葉を記した手紙を同封しましょう。
郵送時期
香典は、葬儀後なるべく早く郵送するようにしましょう。 遅くとも、四十九日法要までには届くようにするのが望ましいです。
表書きと手紙の書き方
典袋の表書きは、宗教や宗派によって異なります。
・仏式 : 「御霊前」「御仏前」「御香典」
・神式 : 「御玉串料」「御榊料」
・キリスト教式 : 「御花料」
・手紙の書き方については、次の章で詳しく解説します。
その他の注意点
香典袋は、必ず袱紗(ふくさ)に包んで郵送しましょう。 袱紗がない場合は、白い紙やハンカチで包んでも構いません。
住所や名前は、誤字脱字がないように丁寧に書きましょう。 宛名は喪主の名前で送るのが一般的ですが、喪主がわからない場合は、ご遺族の代表者の名前で送りましょう。
これらの注意点を守り、心を込めて香典を送りましょう。
2.香典と一緒に送る手紙の文例

香典を郵送する際は、お悔やみの気持ちを手紙で伝えることが大切です。 ここでは、友人・知人、会社関係、親族といった関係性別に、手紙の文例を紹介します。
友人・知人の場合
〇〇(故人)様のご生前のご厚情に深く感謝いたしますとともに、謹んでお悔やみ申し上げます。 突然のことで、まだ気持ちの整理がつきません。 心ばかりではございますが、ご霊前にお供えください。 本来であれば直接お伺いすべきところ、このような形でのご挨拶となり大変失礼いたします。 ご冥福をお祈りいたします。
会社関係の場合
〇〇(故人)様のご逝去の報に接し、社員一同、悲しみに暮れております。 生前のご厚情に深く感謝いたしますとともに、謹んでお悔やみ申し上げます。 心ばかりではございますが、ご霊前にお供えください。 本来であれば直接お伺いすべきところ、このような形でのご挨拶となり大変失礼いたします。 ご冥福をお祈りいたします。
親族の場合
〇〇(故人)叔父様のご逝去の報に接し、悲しみにたえません。 生前のご厚情に深く感謝いたしますとともに、謹んでお悔やみ申し上げます。 心ばかりではございますが、ご霊前にお供えください。 本来であれば直接お伺いすべきところ、このような形でのご挨拶となり大変申し訳ございません。 ご冥福をお祈りいたします。
手紙を書く際のポイント
・丁寧な言葉遣いを心がける
・忌み言葉を使わない
・故人との思い出や感謝の気持ちなどを伝える
・遺族を気遣う言葉を入れる
・手紙は便箋に縦書きで書くのが一般的ですが、横書きでも問題ありません。
その他
・手紙は、香典袋と一緒に現金書留で送りましょう。
・返信は期待せず、あくまでお悔やみの気持ちを伝えることを目的としましょう。
3.香典の郵送に関するQ&A
Q.香典はいつまでに郵送すれば良いですか?

香典は、葬儀後なるべく早く郵送しましょう。遅くとも、四十九日法要までには届くのが望ましいです。 四十九日法要は、故人が亡くなってから49日目に行われる仏式の法要です。故人の魂が次の生へと旅立つと考えられる重要な節目の日です。
Q.香典を送るタイミングが喪中の年始の場合、どうすれば良いですか?
香典を送る相手が喪中の場合は、松の内(1月7日)を過ぎた寒中見舞いの時期に送るのが一般的です。
喪中の間はお祝い事を控えるのがマナーとされているため、年賀シーズンは避けましょう。
Q.香典と一緒に送る手紙は手書きが良いですか?
香典と一緒に送る手紙は、手書きの方が丁寧な印象を与えます。
特に親しい間柄であれば、気持ちを込めて手書きすることをおすすめします。
しかし、字に自信がない場合や、時間が取れない場合は、パソコンやワープロで作成した手紙でも問題ありません。
その場合は、丁寧な言葉遣いを心がけ、心を込めて書かれたことが伝わるようにしましょう。
Q.香典を送る際に避けるべきことはありますか?
香典を送る際に避けるべきことは、以下の通りです。
・忌み言葉の使用 : 「再び」「再発」「くれぐれも」など、不幸が続くことを連想させる言葉は避けましょう。
・香典袋の使い回し : 香典袋は必ず新しいものを使用しましょう。
・中袋への金額記入漏れ : 中袋がある場合は、必ず金額を記入しましょう。
・手紙の誤字脱字 : 手紙の内容は、誤字脱字がないかしっかりと確認しましょう。
・宗教・宗派に合わない表書き : 葬儀の形式に合わせて、適切な表書きを選びましょう。
4.まとめ
香典を郵送するということは、直接お悔やみを伝えることができない状況であっても、故人を偲び遺族を気遣う気持ちを形にする大切な手段です。
郵送方法、時期、表書きや手紙の書き方など、細かなマナーに注意しながら、心を込めて香典を送りましょう。
この記事で紹介した注意点や文例を参考に、あなたの気持ちがご遺族に届くことを願っています。