第30回 タテ・ヨコ・斜め |【公式】ご葬儀のことは全葬連(全日本葬祭業協同組合連合会)へ

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2025.03.16
コラム

第30回 タテ・ヨコ・斜め

column

  言葉とは、もちろん意思疎通のためにあるもの。それでは同じ言語を話す者どうしならば問題はないかというと、そういうわけにはいきません。たとえば先日も、こんな出来事がありました。放送で外来語が過度に用いられているという理由で、ある男性がNHKに対して訴訟を起こしたというのです。どの番組を見ても「リスク」や「コンシェルジュ」といった外来語が乱用されており、そのことで精神的苦痛を負ったのだとか。
  かくいう私も外来語については、精神的苦痛とまではいかずとも同じような思いをしたことが多々あります。この前も会議中に「アカウンタビリティとコンピタンスのシナジーが」といった議論を目の当たりにして、思わず「もう少し日本語でお願いします」と言ってしまいました。しかし、今さら「ドア」や「コップ」といった言葉まで元来の日本語にしてしまうのも、逆に無理があるでしょう。
  そのような「タテ文字」対「ヨコ文字」の、つまり「日本語」対「外来語」をめぐる問題の難しさは、私たちにとっても対岸の火事ではありません。以前にも増して顧客への明晰な説明が求められている昨今、特に高齢層に対して分かりやすい言葉を用いるという配慮が重要性を帯びています。たとえば「グリーフケア(またはグリーフワーク)」という用語にしても、業界の内部にいる者にとっては普通名詞のようになりつつあるものの、それを平易な表現で消費者に伝えられるかどうかといえば、しばし考えてしまう方も多いのでは。
  いずれにしても、要はタテとヨコのバランスの問題と言えますが、どちらかに偏るというのではなく、より良いサービスの提供を心がけるという姿勢に沿えば、私たちとしてはタテ・ヨコの中間である「斜め」あたりを行くのがよいのでしょう。とは言いながら……ここまで書いて「バランス」も「サービス」もヨコ文字であることに気づきました。日本語は難しいものだと、つくづく感じます。

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