第32回 葬儀と音楽 |【公式】ご葬儀のことは全葬連(全日本葬祭業協同組合連合会)へ

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2025.03.16
コラム

第32回 葬儀と音楽

column

  葬儀で音楽を流すことは、今では特に珍しいものではなくなりました。葬儀専門のCDも市販されているぐらいですし、また音楽葬という形式が出始めてから既にかなりの月日が経っています。それ以前に、キリスト教式の葬儀では賛美歌が必ず歌われるものですし、仏式においても御詠歌は言うに及ばず、各種の読経もその節回しを考えれば広義の音楽と言えなくもないかもしれません。
  このように葬儀と音楽とは、ある意味で非常に密接な関係を持つものの、一方で私はこれまでに「葬儀で変な音楽が流れていたのですが、あれは葬儀社さんのほうでは決まりごとなんですか?」という言葉を会葬者や遺族から投げかけられた経験が少なからずあります。実はかくいう私も弔電奉読や出棺に際して特に気に留めず、そして事前に打ち合わせることなく音楽を(神葬祭で雅楽を用いるといった場合を除き、ほとんどは荘重なクラシックを低音量で)流していたことがありました。私自身はそのことに対してお叱りを受けることはなかったのですが、後から振り返ってみると皆が皆「音楽が好き」というわけでもないでしょうし、またそれぞれに好みもあるでしょうから、単にBGMとして流すのならば静かなほうがよいと思う方も多いことでしょう。
  ただし難しいのは、逆に「なんで音楽を流さないんだ」と考える方もいる、ということ。そう考えると結局は事前に綿密な打ち合わせをしておくのが肝要という決まりきった話にはなってしまうのですが、こういった細かい点ひとつを取ってみても、私たちは自分の気づかないところで故人や遺族の「好み」の次元に立ち入っているのだということを意識する必要があります。毎回の葬儀を流れ作業のように惰性で流すのではなく、常に適切な緊張感を持って「遺族とともに葬儀をつくりあげる」という姿勢で臨むことが、過去にも増して求められているのではないでしょうか。

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