第41回 ことばの仕事 |【公式】ご葬儀のことは全葬連(全日本葬祭業協同組合連合会)へ

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2017.10.16
(更新:2025.03.31)
コラム

第41回 ことばの仕事

column

  葬祭ディレクター技能審査では、この時期に全国各地で受験者に対する説明会が開催されています。そして、ある会場に関係者として足を運んだ時のこと。その言葉を聞いて、私は業界の未来に少し不安を覚えざるを得ませんでした。講師の方がディレクターとしての敬語の使い分けを懇切丁寧に述べている間、ある出席者が横にいる友人に「どっちでもいいんじゃないかなあ……」と囁いていたのです。私語そのものも甚だよろしくありませんが、その「どっちでもいい」という考えこそ大いに問題だと言えるでしょう。
  葬祭業とは、まさに「ことばの仕事」と言っても過言ではありません。電話の応対や打ち合わせ、そして司会に至るまで、サービスの良し悪しは適切なことばを用いることができるか否かにかかっています。しかも単に丁寧であれば良いというだけではなく、しっかりと目の前のお客様と深いコミュニケーションをとらなくてはいけませんから、時には打ち解けた言葉を使って応じることもあるでしょう。しかし、いくら臨機応変の対応が重要とは言っても、おざなりなことばを用いたり、私たちが死と葬儀という重大な局面を請け負っていることを忘れて適当なことばでやり過ごしたりするということは、あってはならないはず。「どっちでもいい」や「どうでもいい」では困るのです。
  そう言えば先日も東京都議会で、ある女性議員が質問を行っている最中に「早く結婚しろ」「子どもを産めないのか」といったヤジが出て大問題になりました。その質問が妊娠や出産に関する内容であったことを考えても悪辣極まりないセクハラですが、これも市民の代表である議員が葬祭業と同じく「ことばの仕事」であるのを忘れていたことから引き起こされた問題と言えるでしょう。これを他山の石として、日々どのような言葉でお客様に応じているかを省みることは、決して無駄ではないはずです。

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