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第44回 二〇三三年の葬儀へ

先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口。読者諸氏もご存知の、いわゆる六曜です。
そして、これも周知のとおり六曜とは旧暦における日の数えかたの一つ。明治時代から新暦が一般的に用いられるようになっても、生活からは切り離せないものだと言ってよいでしょう。季節ごとのさまざまな儀礼から結婚式、もちろん葬儀に至るまで、その日取りを決めるに際して六曜は欠かせない要素です。私たち葬祭業にとっても六曜に沿って行動している方が決して少なくないどころか、なにしろ友引を休日としている火葬場がまだ多数派ですから、お客さまとの打ち合わせでも重要な検討事項になります。私もかつて現場に出ていたときはトモマエ、つまり「友」引の「前」になると、これでようやく仕事が一息つけるかなと思ったものですが……。
ところがこの六曜は、なんと二〇三三年には破綻してしまうのです。「破綻」と書くといささか語弊がありますが、決して大げさでもないことは、葬祭業に携わる方々ならば如実にわかるはず。くわしい原理は複雑になるので省くとして、端的に言えばこれまで閏月の置きかたなどによって新暦と旧暦の対応が定められていたものの、二〇三三年になると従来の方法が通用しなくなってしまう、という問題が根底にあります。したがって六曜だけでなく、夏至や秋分といった二十四節気はおろか、新旧の月日の対応さえ決められなくなってしまうのです。
さあ、困りました。まだ時間の余裕は残されていますが、旧暦は公的なものとはされていないため、この「二〇三三年問題」については政府内でも今のところ確たる対応はみられません。一方で私たち葬祭業にとっては、約二〇年後の葬儀のありかたを考える良い機会。過去と現在の折り合いをどうつけていくかという問題の一端が、時代の要請として私たち葬祭業にも突きつけられているのですから。