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第46回 走り過ぎにご注意を

気づいてみればカレンダーはもう十二月となり、この二〇一四年も残すところ一ヶ月足らず。毎度のこととは言え、季節のうつりかわりは本当に早いものです。
さて、十二月は旧暦の師走(しわす)にあたります。一般的には「いつも悠然と構えている偉いお師匠さん達も、年の暮れは忙しくて走らなくてはならないほどだから、この季節を師走と呼ぶのだ」と考えられていますが、実はそれ以外にもさまざまな説があるのです。たとえば、年が終わるという意味の「年果つ(としはつ)」が変化したとする説や、四季の終わりをあらわす「四極(しはつ)」という言葉を語源とする説など、多くの意見が存在します。そもそも、先ほど述べた「師も走る」という説にしたところで、師とはいったい誰を指すのでしょうか?
これもまた色々な考えがあるようですが、有力な候補のひとつとして「お坊さん」が挙げられます。たしかに、師という字は今でも僧侶を指しますし、昔はお盆だけでなく年の暮れにも仏事が集中していましたから、お坊さんはあちこちを駆け巡らなければなりませんでした。このことは平安時代の末期に編まれた『色葉字類抄』という書物にも出ていて、僧侶が読経をあげるために東西を馳せる、つまり「師馳す(しはす)」から生じた言葉、という解釈が載せられているのだとか。もっとも、現在のお坊さんも年末の忙しさは昔と変わらないことでしょう。
一方で、この季節に忙しいのは葬祭業も同じこと。寒さで体調を崩すことも多く、それでいて仕事は怒涛のように押し寄せますから、体調管理に万全を期さなくてはなりません。「休みたくても休めない……」という恨み節が紙面の向こうから私にも聞こえてきそうですが、時には一息入れて、落ち着いて仕事の段取りを確認してはいかがでしょう。作業中の事故なども起こりやすいこの季節、くれぐれも「走り過ぎ」にはご注意を。