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第65回 葬儀屋さんのワーク・ライフ・バランス

「葬儀業界での働き方が変わろうとしている。人の死は予測できないため、年中無休で長時間労働が避けられないことが多いのが通例だった。ただ、それでは人手不足の中で多様な人材確保が難しいと、女性社員の深夜早朝勤務をやめたり、夜勤専門職を設けたりし始めた。メリハリある働き方の導入で、利用者の細かなニーズにも対応しようとしている(日本経済新聞・六月二十一日付紙面より抜粋)」
先日、全国紙にこのような記事が掲載されました。小欄でも葬祭業の労働環境については何度か触れてきましたが、本当に「葬儀業界での働き方が変わろうとしている」のか否かは、未だ疑問の残るところではあります。しかし業界の未来を考えれば、ここで示されているワーク・ライフ・バランス、すなわち「仕事と生活の調和」の実現は、最重要課題の一つであるに違いありません。逆に、優れた資質と意欲のある人びとを吸い寄せるような、魅力ある職業としての将来像を社会に提示しない限り、私たちの業界は先細りになるような危惧さえ覚えます。とは言え、「分かってはいるが、なかなか難しい」というのが実情ではないでしょうか。また、「夜討ち朝駆けは当たり前なのが、この業界だ」と感じている方も多いのでは。
それも職業人のプライドとは言えるでしょうが、問題はそれが往々にしてお客さまに過度の負担を強いる場合もあるということです。家族の一員を失って憔悴しているお客さまに、段取りの良さばかりを追求して悲嘆と混乱をさらに増してしまうことは、絶対に避けなければなりません。そして私たち自身も健やかな労働環境を保つことで、抜粋した記事の最後に記されているように「細やかなニーズへの対応」を編み出す余裕が生まれてくるはず。とりわけ会社のかじ取りを握っている経営者の方々には、この問題に真剣に取り組んでもらうことを心から願っています。